FEMとは何ですか?(意味、メリット、デメリット)

投資の多様化を目指す投資家が注目するETFの一つに、FEM(First Trust Emerging Markets AlphaDEX Fund)があります。FEMは、成長ポテンシャルが高いとされる新興市場に焦点を当てたETFであり、期待されるリターンが大きい反面、リスクも高めです。今回は、FEMの概要、メリット、およびデメリットについて詳しく見ていきます。

FEMとは?

FEMは、First Trust社が提供するETFで、正式名称はFirst Trust Emerging Markets AlphaDEX Fundです。新興市場(エマージングマーケット)における成長企業に投資することを目的としています。

FEMの構成銘柄は、AlphaDEXのモデルによって選定された企業です。このモデルは、さまざまなファンダメンタル指標を用いて企業を評価し、最終的に投資対象を決定します。

FEMの主要な特徴

  • 成長ポテンシャルの高い新興市場にフォーカス
  • 多くのファンダメンタル指標に基づいた銘柄選定モデル
  • 複数の新興国市場へ分散投資

AlphaDEXのモデルは、以下の指標を用いて構成銘柄を評価し、上位の企業を選定します:

  • バリュエーション(価格収益比率・価格キャッシュフロー比率)
  • 成長(収益増加率・株価増加率)
  • 収益性(ROE・ROA)

FEMの構成

FEMは、新興市場の成長企業を中心に構成されており、具体的には中国、インド、ブラジル、ロシアなどの企業が含まれます。また、情報技術、消費財、金融など、多岐にわたるセクターにも投資しています。これにより、地域だけでなくセクターにおいても分散投資効果が期待できます。

FEMのメリット

高成長ポテンシャル

新興市場は、高い経済成長率と人口増加が特徴です。これにより、FEMに含まれる企業は高成長ポテンシャルを持ち、長期的なリターンが期待できます。新興市場の企業は、急成長する市場での需要増加を享受することができ、これが投資家のリターンに直結します。

多様なセクターと地域への分散投資

FEMは複数の新興国市場に分散投資しており、リスク分散が図られています。また、情報技術、消費財、金融など多岐にわたるセクターにも分散されているため、特定のセクターや国の経済状況に左右されにくいです。

魅力的なバリュエーション

新興市場の企業は、成熟市場の企業に比べてバリュエーションが魅力的であることが多いです。これは、成長ポテンシャルが高いにもかかわらず、比較的低い価格で購入できる場合が多いからです。

FEMのデメリット

高いボラティリティ

新興市場は政治的・経済的な不確実性が高く、その影響を受けやすいです。これに伴い、FEMの価格は大きく変動する可能性があり、リスク許容度の低い投資家には不向きです。

高めの経費率

FEMの経費率は0.80%と、他のETFと比較して高めです。これにより、長期的にはコストがリターンに与える影響が大きくなる可能性があります。経費率が低めのETFを求める投資家にとってはネガティブな点です。

新興市場特有のリスク

新興市場は、政治的不安定性、規制の変動、通貨リスク、インフラ不足などの特有のリスクを抱えています。これらの要素が投資リターンにマイナスの影響を与える可能性があります。

FEM投資戦略

長期的な成長を見据える

FEMに投資する場合、新興市場の特性を理解し、長期的な視点で成長を見据えることが重要です。短期的な価格変動に振り回されず、長期的な成長ポテンシャルを享受する姿勢が求められます。

分散投資を徹底する

新興市場特有のリスクを軽減するためには、他の地域やセクターにも適切に分散投資することが肝要です。FEM単一への投資だけではなく、他のETFや資産クラスと組み合わせることで、ポートフォリオ全体のリスクを調整することが可能です。

経費率を考慮する

高めの経費率を持つFEMに投資する場合、長期的にこれがリターンに及ぼす影響を考慮する必要があります。他の低コストのETFと組み合わせることや、経費率をカバーするだけの成長ポテンシャルを持つかどうかの評価が重要です。

経済状況を定期的にモニタリング

新興市場の動向は日々変動します。FEMに投資する際は、投資対象となる国々の経済状況や政治状況を定期的にモニタリングし、必要に応じてポートフォリオを調整する柔軟性が求められます。

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FEMは、高成長が期待できる新興市場に投資する魅力的なETFですが、その反面、高いリスクも伴います。投資する際には、十分なリサーチと長期的な視点を持つことが成功への鍵となります。

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